時刻は22時50分

観劇とかの感想を緩く的外れに。

爆走おとな小学生舞台「Office9no1」雑感

いや分かってはいたんですけど夜行バスガラガラでしたね。あと宿も。こんなにガラガラなん初めてですよ。早く元に戻れば良いなぁ、と思いつつ行ってきました、観てきました。
 

今回は2月27日~3月8日の公演でして前半伊賀流、後半甲賀流とキャストとエンディングが変わるという事だったのですが、今回は観劇と遠征の都合上甲賀流のみの観劇です。推しさんとペダステの期間が被ってなくてホッとした自分がいる。伊賀流はDVDで拝見します。よろしくどうぞ。
 甲賀って本来はコウカ、と読むという脚本演出の加藤光大さんの情報にへえーって思ってたんですが確かにうちのATOKさん、コウガだと〝甲が〟って出てコウカって打つと〝甲賀〟ってちゃんと出る。うちのATOKさんの融通が利かないだけかもしれないだけかもしれませんが。
 あと甲賀流と聞くと真っ先に大阪アメリカ村たこ焼き屋さんが浮かびます。ねぎソースが好き。
 
 公演前からコメディ、と明言されていたのですが初等教育ロイヤルやジャシステシリーズで色々と慣らされてしまった弊害か疑心暗鬼に陥っていた事は認めます。天邪鬼のせいですね。
 だってマジカル零とか公式HPに〝魔法少女になりたい系の男女18人が繰り広げるドタバタ青春学園コメディ!?!?〟って書いてるんですよ。登場人物の殆どが死ぬコメディってなんだよって言いたくなりますね。いやめちゃくちゃ面白かったですけど白鳥の沼とかジャヤヘーとかタピオカとか。
 「で、何人死ぬんです?」って素で考えちゃったのは本当反省してます。多分天邪鬼のせいですね。
 確かにコメディでした。茶番あり、下ネタあり、ご都合主義あり、風刺ありの、加藤さん脚本特有ともとれる毒ががっつり効いたコメディ。正直に言うと観客側の合う合わないがかなり分かれるんじゃないかなぁと思いながら観てました。7日マチネでおや?と思ったんですけど、神林証券の社長のセクハラのくだりで笑う人笑わない人の差がはっきり分かれててかなり興味深かったです。それが良いか悪いか、という感情を抱いたのではなくてこんなにはっきり分かれるものなのかという感じ。それが認識や価値観の違いなのだろうな、とふんわり思ったんですが観客の反応の違いを狙ってるのかどうかは分からないのでただそういった印象が強かった、とだけ書いておきます。あの体験はちょっと新鮮だった。
 あらすじ的にはくノ一達が企業に取り憑いている妖怪を退治してお助けします!ピンチになってフリーランスの忍者太郎が現れて主人公のくノ一が恋をして……みたいな感じなんですが、ブラック企業も千差万別という事でパワハラ系ブラック居酒屋、セクハラ系ブラック大手証券会社(ただし待遇面が怪しいレベルでホワイト)が出てくるんですけども。こう、あるある……って感じですね。いやああいう所本当にあるんですよ、本当に。
 ちなみにわたしは猫派です。帰ったら飼い猫二匹にどこ行ってたんだよって顔されました。犬もかわいいですね。
 
 印象的だったキャラクターとか役者さんとか。
 
 林千浪さんの九乃市久美孤ちゃん
 コメディもシリアスもクールもキュートもちょっと物悲しい25歳独身女性もばっちり演じられるの凄くないです?去年のマジカル大戦から拝見してますが毎回凄いなこの人…って毎回思います。
 久美孤ちゃん。妖怪クォーターでありくノ一ということ以外は全く普通の25歳女性で、イケメンに弱い所とか金にうるさい癖に自分はルーズな所とかもあるけども基本的に強いくノ一だなぁって思いながら観てました。どんな困難もなんだかんだで解決して、困っている人を助ける姿が印象的です。
 あと天邪鬼くんに対する感想が全面同意すぎてずっと頷いてた。わかりみが深すぎる。
 居酒屋チャムニーの「ン麻呂ちゃん!」の言い方めちゃくちゃ好きですし、かっこよくかつキュートに任務をこなすくノ一ちゃん最高じゃないですか?親友に裏切られてもその親友を信じ切るのもめちゃくちゃかっこいいなぁと。あと「ポッ!」ね。あそこキュート指数がカンストしてた。めっちゃかわいい。

 

 石原美沙紀さんの九乃市京華ちゃん
 今回すっごくかっこよかったなぁ、という感想が強いです。キャラクターの性格がクールなのもあるのかな、居酒屋チャムニーでドンペリラッパ飲みする姿が強烈すぎてですね……何か、何だろう素直にかっこいいとは言いづらい筈なのにかっこいい。そんなホスト狂い京華ちゃん。酒瓶持って満面の笑みが可愛らしいです。
 貢ぐ相手に求めていないと嗤われつつもそうせざるを得ないっていうのがこう、ね。それでも最後親友を斬れなかったのは貢ぐだけが彼女の生きがいではなかったって事じゃないかなぁと思います。
 ツイッターでもぽそっと言ったんですけどダンスが力強くてかっこいいなぁって割と目が離せなくてですね。流石アイドルさん……ってなっていました。あと青が新鮮だったな、なんでだろ。
 


 登野城佑真さんの天邪鬼くん。
 あの本当口開いたら天邪鬼くん尊いしか出ないのですが……凄かったですね。キャラクター的に好きすぎました。開演10秒の時点でこれはもう最高を約束されているのではという予感しかしなかったんですが案の定でした。ずーっとハツの心拍数上がってるの。かっこよくてかわいい。
 最初残虐な天邪鬼って感じを全面に押し出してるのに久美孤ちゃんにからかわれる所からめちゃくちゃ可愛らしい。久美孤ちゃんのぎゃわ゛いい゛!!!!に全面的に同意するしかない。あのドスの効いた声で唸ってるのも、割と素直に素直じゃないの認めちゃうのもあまりに可愛い。推しさんが壁ドンされるとは思いませんでした。今もう可愛いしか言っていない、これはもうしょうがない。素直に言います、かっこよくてかわいい。
 終盤の久美孤ちゃんを守って気持ちを伝える所とか男前ですよね。もう久美孤ちゃん素敵な男いるじゃん…忍者太郎より絶対いいよ、漢じゃん天邪鬼くん…三年後ぐらいに絆されちまえよ…という気分になりますね。大団円の後の律儀に「おはようございますでござる!」ってちゃんと語尾をござるにしている所とか、久美孤ちゃんの隣に座りたがって律儀に座っていいか聞くけど駄目って言われて素直にやめる所とかかなり素直になって天邪鬼のアイデンティティーを捨ててる所とか、「あ、この子めっちゃええこやん……」ってほっこりしたので天邪鬼くんに幸あれ。
 殺陣凄かったですね。加藤さんと登野城さんの殺陣観るの初めてなんですけどすごくかっこいい。大嶽丸さんが刀一本で、天邪鬼くんが二刀流っていうのもいいですよね。一撃が重いタイプと手数タイプ。
 それと記憶に残ってるのが大千秋楽の白柏寿大さんの忍者太郎との殺陣でして、熱量が凄かったなぁ、と。肩がつって当たっててちょっと驚いた。なりふり構わず自分の封印を解く為に女を利用しようとする忍者太郎と自分の個性を捨ててまでその女を守ろうと自分より強い相手にも怯まない天邪鬼くんとの意地と意地のぶつかり合いみたいな……。ね、燃えますね。そういうの大好きです。
 そして登野城さん、本日(3/10)お誕生日だそうです。おめでとうございます。
 
 
 佐川大樹さん、白柏寿大さんの忍者太郎
 まずは佐川さんの忍者太郎から。その股引はなんだよ……!!!!びっくりした、なんかカラフルだった。っていうのが一番インパクト強いんですが、佐川さん。なんかじわじわと来る忍者太郎でした。かっこよく久美孤ちゃんを口説いていて、いや実際ご本人かっこいいのは重々承知ですしアイステとかでめっちゃかっこいい彼を知っているんですけど、こう、ラブコメにありがちな本人は本気なのに傍から見ると何かジワジワ笑いがこみ上げてくるイケメンだったな、と。優男から本性を露呈した時も這い寄るような恐ろしさがあって、人心を惑わせる妖怪みたいな印象でした。
 寿大さんの忍者太郎。背が高くてちょっとびっくりしたんですけど、こちらはやや強引な性格。佐川さんの忍者太郎が優しくエスコートするタイプなら、もう久美孤ちゃんはオレのもの、とでも言うようにぐいぐい責めていくタイプ。下は脱ぎませんでしたが上で脱いで捨てたり包んで春巻きにしたり。いや久美孤ちゃんのセンスすごいですよね、春巻きて。
 本性も力で押さえつけるような感じで、その体格も含めて力を求めてあらぶっている妖怪っていう印象でした。

 

あと居酒屋フレンズの「麻゛呂゛ぢゃん゛!!!!!」が面白すぎた。無差別麻呂ちゃん。
 


 高木聡一郎さんの田中社長。
 愛すべきクズ社長。大野君とのやりとりはある意味癒やし枠。来客時の「にんにーん」の言い方が何か好きです。真似したい。する機会がない。
 親からだまし取った金でキャバクラで豪遊するどクズだけども25年前の仲間を死なせた後悔から今度こそ仲間を死なせずに忍者太郎を浄化するという使命を全うした人。最後の叫びは胸が熱くなってなんか悔しかった。いやかっこよかったです。
 あと唐突にラップをし始めて既視感があったんですがこの方初代ヒデミンだったんですね……。
 
 あとは雨女さんの「あれはちょっとやりすぎ!」の可愛らしさとか猫神さんの可愛らしさとか、まな板と包丁二本で殺し合う居酒屋とはいったいなんぞやとか色々あるんですがこの辺にて。
 

 

 


 いや本当天邪鬼くん尊い……。